小平のコミュニティビジネス：Baby’s　Kitchen

▲民家なので奥まった玄関が入り口

『子どもが大きくなったら、何しようかしら…』

家で子どもの世話をしながら、そんなことを考えるママは多いのではないでしょうか。

「お店やりたいな」
「おもしろそうだね」
「赤ちゃん連れでもいけるお店がいいな」
「いいねいいね」

ママ友同士で、そんな会話が気軽にはずむこともあるでしょう。
けれども、本当に開店までこぎつける人はなかなかいないはず。

今回ご紹介するのは、そんな会話から生まれたお店です。

学園坂商店街の北の端。
赤い看板の出ている一軒家がそのお店「Baby's　Kitchen」。

ここは、Cafeであると同時に育児中のママのためのコミュニティスペースでもあります。

▲意気投合して店を始めた 望月さん（左）と樋口さん

お店を始めたのは、望月さんと樋口さん。

お二人が知り合ったのは、子どもの手を引き、お友達を求めて行った小川東町の「子ども家庭支援センター」だったそうです。

昔から「何かやりたい。お店をやりたい」とずっと思っていた樋口さん。
子どもも楽しめて、ママもリラックスできるお店をやってみたいなあと、夢を支援センターのスタッフに語っていたところ、意気投合したのが望月さんだったそう。

子連れママがどんな店がほしいか、どんなサービスが受けたいか、それは自分たちが一番よく知っていること。
現在幼稚園児のお子さんを持つお二人は、自分たちがほしい店を作ろうと徹底して話し合いました。

2007年の7月に中古の家を見つけ、8月に自分たちで内装に着手。
10月に念願のお店がオープンしました。

ソフト面でもハード面でも、子連れママにうれしいことがてんこ盛りのお店の誕生です。

▲インテリアもおしゃれ。手前は、 ゆったりすわれる大きなテーブル

▲おもちゃもたくさん

▲やさしい味のシフォンケーキ

「Baby's　Kitchen」のメニューは、自然栽培、無農薬、添加物なしの食材をできるだけ使い、味付けは食材の味をほんのり引き立てる程度にやさしく仕上げています。

週に2回は玄米、野菜、豆、海草を中心にしたヘルシーランチ（800円）を出し、ママたちの大事な体作り、おっぱい作りに一役買っています。

そして、「Baby's　Kitchen」のママへの気配りは、メニューばかりではありません。

ママが大きな荷物を置ける場所。
赤ちゃんが寝られるねんねのスペース。
ママ同士お友達になりやすいよう大きなテーブル。
横にはおもちゃや、子どものための小さな椅子とテーブル。

ママは、子どもが遊ぶ様子を見守りながらお茶をゆっくり楽しめます。
どれも樋口さんと望月さんがほしかったものばかり。
経験を生かして、ママたちに居心地のよいスペースを提供しています。

▲ベビースケールもある洗面所

▲ 押入れを改造。上は赤ちゃんの ねんねスペース。下は荷物の多い ママの為の荷物置き場

▲ママサークルやレンタルスペース などの各種情報もゲットできる

また、出産と同時にそれまでがんばってきたことをすべてやめて家に入り、育児に疲れてしまうママたちを多く見てきたお二人は、ママたちに本来の輝きを取り戻してほしいと思ってきました。

そこで、ママ講師や講座の企画を募集、ヘルシーランチとコラボしています。

10月のオープン以来、リース作り講座、リフレクソロジー、ベビーマッサージ講座などを、2階の和室も使いながら開催してきました。

樋口さんは、育児中のママたちに
「あるときは講師として、あるときはリラックスしたいママとして、あるときはお友達がほしいママとして、いろいろな立場でここに来てほしい」と言います。
そして、
「Baby's Kitchenを情報発信基地として利用して」
とも。

近くに育児サークルがあるかどうかもわからないママのために、「ここに来ればなんらかの情報が得られる」場所にしたいと考えています。

10月にオープンしたばかりの「Baby's　Kitchen」。

これから多くのママたちが、

ここで体にやさしいものをいただき
英気を養い
リラックスし
自分のやるべきことを思い出し

本来の自分を取り戻していくのではないでしょうか。