NPOマネジメント講座レポート

Mystyle@こだいらとしてはじめて企画・主催の講座「NPOマネジメント講座」。

Mystyle@こだいらはコミュニティビジネスの中間支援を目指して活動を始めた団体ですが、そのコミュニティビジネス団体の中で、現在、もっとも大きな割合を占めているのがNPOです。

しかし、多くのNPOは組織運営をはじめとしたマネジメントがうまくいかず、さまざまな壁を前に途方にくれている…という現実を身近なところでもよく見聞きします。
そうしたこともあり、Mystyle@こだいらとしてまずはじめに取り組んだテーマが「NPOマネジメント」でした。

第1回 「NPO運営に必要な12のチカラ」 講師:IIHOE川北秀人 氏


第一回講師は、IIHOEの川北さん。
テーマは、「NPO運営に必要な12のチカラ」。

Mystyle@こだいら立ち上げに先立ち、川北さんの合宿セミナーに参加したMystyle@こだいらスタッフ。
自分と容赦なく向き合うワークショップの連続。
その作業はけっこうつらい作業でもあったのですが、現実を直視し、今後進んでいく道を見つけるには最適なセミナーでした。

そうした経験を、参加した受講生さんたちにも感じてほしいという願いで企画した第一回の講座でした。

テキストは川北さんの著書「組織を育てる12のチカラ」を使用。NPO活動をする人には必携の書です。

前半は、テキストのポイントをダイジェスト的に伝える講座、後半はグループに分かれてワークショップでした。

ワークショップでは、「こうありたい理想の姿」と「現実の姿」をひとりひとりが書き出します。
その対比をもとに、グループメンバーから、質問がどんどん投げかけられてきます。
第三者の目から見ての「なぜ理想と現実のギャップが生まれるのか?」への回答を自ら考える中で、自分では気づかなかったポイントにたどりつくワークショップ。

ひとりひとり、何に気づき、どんなアクションへのヒントを得たでしょうか。
 
【受講生さんの声:アンケート、メールより】

・内容は予想以上でした。ロジカルでわかりやすかったです。

・あっという間の3時間でしたが、具体的にイメージしやすい表現の説明だったのでとてもわかりやすかったです。

・自分に準備ができていなかったせいか、未消化になっていないか、きょう受けたものを今後、どんな形で生かすべきか考えたいと思います。

・うんうんとうなずいている間に、大事なことをたくさん教えていただきました。耳の痛い話もありましたが、参加できてよかったです!

・今後の長期計画を立てるアンケートを理事にとる予定ですが、参考になることをゲットできました。

・いっしょに参加したスタッフも、あの内容は市民活動だけではなく様々な人が聞いた方が良いと思う内容だと言っていました。 実は私はそのこと自体が大きな収穫であったりします。 そんな意見が出たことが嬉しいのです。 今回のことをきっかけにより良いチームワークができるよう、頑張りたいと思います。

第2回「組織を育てる〜強くしなやかなチームへ」
  
講師:NPO法人ハンズオン!埼玉 西川正 氏


第二回講師は、ハンズオン!埼玉の西川さん。
テーマは「組織を育てる〜強くしなやかなチームへ」。

今回のお話は、とてもNPOらしい、大切なポイントを語ってくださっていました。

・NPOは会員が、あるいは市民が主体であるということ。その立ち位置をないがしろにした組織は、いずれダメになっていくということ。

・活動を展開する上で「あなたが必要」であるというメッセージをちゃんと相手に伝えること。

・活動の方向性を「決める」プロセスに参加することによって、はじめて人は自分の問題として取り組むことができるのだということ。

今回の内容は、即効性のあるノウハウではないかもしれませんが、一度、自分の深い部分に取り込み、熟成させ、組織運営の折々に思い出し、あてはめていくことの積み重ねが強くしなやかなチームをつくることにつながるのだと思います。

第3回「ネットワーク力を養う」 
  
講師:NPO法人コミュニティビジネスサポートセンター 代表理事 永沢映 氏


第三回講師はNPO法人コミュニティビジネスサポートセンター代表理事の永沢さん。
講座のテーマは「ネットワーク作り」です。

専門がコミュニティビジネスということで、NPOの中でも事業型NPOにスポットをあてた内容をお願いし、地域の中で事業を自ら行い、持続した活動を展開する上で必要なネットワーク作りのポイントについて語っていただきました。

「地域ネットワーク作り」というテーマで、テキストはしっかり22ページ。
今回は永沢さんオリジナルのネットワーク作りのためのワークショップ用シート作りが課題となりました。課題提出をした人には永沢さんが添削というフォロー付きという充実した内容になりました。

 
【受講生さんの声:アンケート、メールより】

・今日はお疲れさまでした。そして、ありがとうございました。2時間半、ほとんどノンストップの素晴らしい語りでしたね。一緒に参加した友人が、「ずっとしゃべり続けている、すごく頭がいい方なんだね〜」と感心していました。同感です。今日みたいな少人数で聞くにはもったいないような実のあるお話でした。

・永沢さんのお話を聞くのは今回で何回目かですが、その度に話が進化しているのが凄いと思います。今回は特に小平バーションの資料での講義とか。しっかり実践に生かしていきたいと思います。

・印象に残っていたのは、ネットワークは「WinWinの関係でないと」というところ。今日の講義を聞いていて何かが降りてきたというか、現在やっているNPOの事業展開がひらめきました。さっそく課題のシート作成してみようと思います。

第4回「情報発信力を高めるツールを作ろう」 
  
講師:NPO法人Mystyle@こだいら代表理事 竹内 千寿恵
第四回講師は当会代表理事の竹内がつとめました。。
講座のテーマは「情報発信」です。

一般企業とは異なる、NPOならではの情報発信について、お伝えしました。
そのため、情報発信の「前提としての考え方」をお伝えすることに多くの時間を費やしました。

一番伝えたかったことは
一般企業が「サービス、商品ありき」で販売促進を行い情報発信するのに対して、NPOのサービスは
「ミッションから始まり」
サービスの提供によって
「利用者の変革をうながす。」ということです。

つまり、「利用者が、NPOのサービスにふれることで、その意義に共感し、実践者へと変わるようなサービスの提供を目指す。」ということです。

ミッション→対象の細分化→ニーズ調査→サービス・プログラムの組み立て→対象別の情報発信。

いきなり情報発信するのではなく、上記の戦略を実践し、「思い込み」の事業から一歩踏み出したNPO事業を生み出していくことが、必要とされていること、そのためのツール作りのポイント、対象別アプローチの方法、情報源としてのさまざまなサイトなど、盛りだくさんの内容でした。

 
【受講生さんの声:アンケート、メールより】

・今日最後の講座は、まとめとしてふさわしい内容でした。
意外と考えていなかった
自分の組織のキャッチフレーズ
アピールポイント
今、もう一度確認しています。
自分たちの組織のこれからの進むべき方向、自分のこれからするべきこと、いろいろなことをみなさまと一緒に確認できたことが大きな収穫です。

・実はさっそく講座内容を活かして受託事業の交渉に当たり、好感触を得ました。来年はきっと赤字はなくなると思うし、さらに活動が広がることを確信しています。期待していてください。


参加してくださった皆さま、ありがとうございました。

遠くから小平まで通ってくださった方、また、同じ小平で、これからの更なる発展を目指して参加してくださった方
皆さま、全員に、「ありがとうございました」と、感謝の気持ちをお伝えします。

Mystyle@こだいらは、コミュニティビジネスの地域密着中間支援の活動を目指して立ち上げたNPO法人ですが、まずはじめに手がけたかったことが、NPOのマネジメントです。

それは、コミュニティビジネスの担い手としてもっとも多くの割合を占めながら、財政基盤、人員など多くの課題を抱え、それでも一生懸命頑張っているNPOの皆さんの活動に、なにがしか役に立ちたいという気持ちからでした。

講師の皆さんは、それぞれ実績ある方たちをお呼びすることができたと思います。

今回の講座と並行して、Mystyle@こだいらは事務所をオープンし、NPO法人として正式にスタートし、さらに複数の事業を新たにスタートさせることができました。

また、この講座に参加したMystyle@こだいら事務局、理事の皆さんとも、あらためてミッションの共有、お互いの役割、連携の仕方など確認することができたことも大きな収穫でした。

今回の講座に集ってくださった皆さんのお一人お一人が、これからもそれぞれの地域、分野でさらに発展してくださることを、心よりお祈りいたします。

終了後は交流会。
コンサート終了後、講座に駆けつけてくださった、受講生の「HappyMotherMusic」の鈴木さんのピアノ演奏などもある中、熱く和気あいあいと語り合いました。



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